はじめに
「パパでも育休って取れるの?」
「取ったはいいけど、職場で浮かない?」
そんな疑問や不安を感じたことはありませんか?実は私もそのひとりでした。
でも、結論から言うと——育休、取ってよかった!
今回は、私が実際にパパの育休を取得した体験談と、
スムーズに進めるための準備・交渉のポイントをまとめてお伝えします。
これから育休を考えているパパや、
パートナーに勧めたいと考えているママにも参考になれば嬉しいです。
なぜ育休を取ろうと思ったのか?
我が家は、第一子の出産をきっかけに夫婦で「どんな育児スタイルを選びたいか」を真剣に話し合いました。
妻は出産直後、体調の回復に加えてメンタル面でも不安定になりやすい性格。
そんな妻を支え、赤ちゃんの成長を一緒に見守りたいという気持ちが強くなっていきました。
「今しかない時間を大切にしたい」
その想いが、育休取得を決意した一番の理由でした。
育休取得に向けて準備したこと
① 上司へのタイミングと伝え方を慎重に
一番緊張したのは、職場への報告です。
まずは直属の上司に
「妻の出産予定が近づいてきたこと」
「育児に主体的に関わりたい気持ち」
「育休を取得したいと思っていること」を、事前に1対1で相談しました。
この時に意識したのは、「職場の業務への影響も考えた準備をしている」と伝えること。
「いつから、どのくらいの期間か」
「その間の引き継ぎはどうするか」などを具体的に示すことで、
納得感を得やすくなります。
② 引き継ぎのスケジュールを事前に組んだ
育休中に業務が滞らないよう、
ToDoリストの作成と担当者へのレクチャーを自分から提案。
結果的に、周囲からも「ここまで準備してくれるなら安心」と評価され、
快く送り出してもらえました。
③ 家計のシミュレーションも忘れずに
育休中は育児休業給付金が出るとはいえ、
収入が通常より減るのは避けられません。
そのため我が家では、
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出産前に固定費の見直し
-
育休中の生活費の試算
-
非常時用の予備資金の確保
…と、数ヶ月分の生活シミュレーションを実施しました。
実際に育休を取ってみてどうだったか?
メリット1:赤ちゃんとの濃密な時間
特に感動したのは、初めての沐浴を一緒にしたとき。
「こんなに小さい命を守るんだ」と実感し、
親としての覚悟も芽生えました。
妻との連携も深まり、
夫婦でチームになれた感覚があります。
メリット2:妻の心と体のサポートができた
産後の妻はやはり疲弊しており、
「ご飯を作ってもらえるだけでありがたい」と何度も言ってくれました。
掃除・洗濯・買い物・オムツ替え・寝かしつけ…
すべて完璧にはできないけれど、
一緒に悩み、笑うことができた育休期間は、
何にも代えがたい時間でした。
正直、大変だったことも…
もちろん、いいことばかりではありません。
慣れない育児と家事の両立に疲れ果て、思わずイライラしてしまう日もありました。
さらに今振り返って思うのは、
「もったいない過ごし方をしてしまったな」という後悔。
当時は毎日がバタバタで、気づけば夜。
家事と育児に追われる日々で、
せっかくの育休期間を“やり過ごす”ことに精一杯だったのが正直なところです。
今となっては、
「もっと家族で小旅行に行ったり、赤ちゃんとの外出を楽しんだり、家族写真をたくさん残せばよかった」と痛感しています。
職場復帰後は時間の制約も増え、「あのときにしかできなかったこと」に、
もっと目を向けておけばよかったなと感じます。
育休取得を成功させるための交渉ポイント
これから育休を検討している方に向けて、
職場との交渉をスムーズに進めるためのポイントをまとめます。
● 早めの相談がカギ!
ギリギリのタイミングで言うと、調整が難しくなりがちです。
最低でも2〜3ヶ月前には上司に相談するのが理想です。
私は妻が安定期に入った段階で上司に相談しました。
● 自分なりの「理由」を伝える
「家族のために育児に関わりたい」だけでは弱い場合も。
具体的に「夫婦でどんな子育てをしたいか」「自分がどんな役割を担いたいか」を伝えると、理解が深まります。
● 組織のメリットも伝える
「育休を取ることで、社員の定着率やモチベーションアップに貢献できる」といった、
会社にとってのプラス要素も一緒に伝えると、ポジティブな印象になります。
終わりに|「育休=キャリアのマイナス」ではない
かつては「男が育休?」という空気もあったかもしれません。
でも、最近は男性の育休取得率も少しずつ増えてきているのが現実。
実際に経験して思うのは、
育休は“休み”ではなく、人生の中で貴重な“学びの期間”だったということ。
職場との関係やキャリアに不安を感じる気持ちもわかります。
でも、勇気を出して一歩踏み出せば、
家族との絆や、自分自身の価値観が大きく変わる体験が待っています。
育休を取るか迷っているあなたへ
「職場に迷惑をかけてしまうかも」
「戻ったときに冷たい目で見られたらどうしよう」
そんな不安、すごくよく分かります。
実際、私も育休を申し出るときは同じように葛藤しました。
でも、忘れないでほしいのはこれです。
職場は、あなたの人生を最後までともに歩む存在ではありません。
でも、子どもは、これからのあなたの人生そのものです。
子どもと過ごせる時間は無限ではありません。
だからこそ、今この瞬間を大切にしてほしいと思っています。
育休は“キャリアのブレーキ”ではなく、家族のために踏むアクセルです。
あなたが「取ってよかった」と思える未来が、必ず待っていると信じています。