はじめに
赤ちゃんとの生活は幸せな時間の連続ですが、同時に体への負担も大きくのしかかります。
特に多くの人が悩むのが 「手首の痛み=腱鞘炎」。
筆者自身、長女の育児期間に腱鞘炎を発症し、
1年半の間に計3回の注射を受けるほど悪化 しました。
そして、次女の育児が始まってからは「もう同じ経験はしたくない」と、
早い段階からサポーターやコルセットを導入し、予防に取り組んでいます。
この記事では、そんな体験談をもとに
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子育てと腱鞘炎の関係
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医師に言われた注意点
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自宅でできる予防・改善策
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病院へ行く目安
をまとめていきます。
「手首がズキズキする」「抱っこがつらい」そんな悩みを抱えている方に、
少しでも参考になれば嬉しいです。
子育てと腱鞘炎の関係
腱鞘炎は医学的には「ドゥケルバン病」と呼ばれることもあり、
特に 親指の付け根から手首にかけて痛みが出る のが特徴です。
子育て中に腱鞘炎が起こりやすい理由は明確です。
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抱っこ:新生児期は3kg前後でも、半年を過ぎれば7〜9kg。1歳を迎える頃には10kg近くなり、片手で支えるのは大きな負担です。
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授乳・ミルク:同じ姿勢で腕を固定しがちで、手首に力が集中します。
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おむつ替え:足を持ち上げたり、体をひねる動作が多く意外と負荷が大きい。
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寝かしつけ:抱っこして揺らす、布団に下ろす、その繰り返しで手首が休まらない。
「ある日突然痛み出す」のではなく、日々の小さな負担が積み重なって発症する のが腱鞘炎の怖いところです。
リアル体験談(長女の育児期)
筆者の場合も、最初は「ちょっと痛いだけ」と軽く考えていました。
ところが、次第に痛みが強くなり、抱っこのたびに「ピキッ」と鋭い痛みが走るように。
フライパンを持つ、ペットボトルを開けるといった何気ない動作すらつらくなっていきました。
整形外科での診断と注射
整形外科を受診すると「腱鞘炎」と診断され、痛み止めの注射 を打つことに。
結果として、1年半の間に計3回の注射 を受けることになりました。
医師からは次のような説明がありました。
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注射は即効性があるが根本治療ではない
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半年以上空けずに繰り返すと腱が切れるリスクがある
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できれば湿布や飲み薬で乗り切った方がよい
一時的には楽になるものの、「また悪化したらどうしよう」という不安が常に付きまといました。
予防と改善への工夫(次女の育児期)
次女が生まれてからは、「同じ轍は踏まない」と決めました。
そのために行ったのが、サポーターと腰用コルセットの早期導入。
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手首サポーター
抱っこや授乳の際に装着することで、手首がブレず安定。痛みの軽減と再発予防に効果的でした。
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腰用コルセット
手首をかばうと腰に負担がかかるため、早めに導入。結果として、手首と腰を同時に守ることができました。
こうした対策のおかげで、次女の育児では今のところ注射に頼らずに済んでいます。
腱鞘炎セルフチェックリスト
自分が腱鞘炎かどうか、簡単に確認できるチェックポイントです。
チェック項目 | 当てはまる? |
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親指の付け根や手首がズキズキ痛む | □ |
抱っこした瞬間に「ピキッ」と痛む | □ |
ペットボトルのフタを開けづらい/開けられない | □ |
朝起きると手首が固まっている感じがする | □ |
ひねる/持ち上げる動作がつらい(調理・オムツ替え等) | □ |
※複数当てはまる場合は、無理せず医療機関の受診を検討してください。(本チェックは診断を目的としたものではありません)
日常生活でできる予防と工夫
病院に頼る前に、日常の中でできる工夫もたくさんあります。
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抱っこの仕方を工夫
親指を立てず、手のひら全体で赤ちゃんを支える。
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抱っこ紐を積極的に活用
手首の負担を肩や腰に分散させる。
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炎症が強いときは冷やす
発症初期は冷却、慢性化してきたら温めるのも有効。
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手首を休ませる時間をつくる
少しでも抱っこ以外の方法を取り入れる。
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パートナーや家族に頼る
つらいときは遠慮せずお願いすることも大切。
病院へ行くべきタイミング
次のような症状がある場合は、迷わず整形外科を受診してください。
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生活に支障が出るほど痛む
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サポーターや湿布をしても改善しない
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抱っこができず、日常生活が回らない
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夜も眠れないほど痛い
「そのうち治る」と放置すると悪化するケースもあります。
実際、筆者も放置した結果、注射を繰り返すことになりました。
腰痛とのダブルパンチに注意
腱鞘炎をかばうあまり、腰にまで負担がかかることがあります。
「手首+腰」のダブルパンチは本当にきついため、早めの予防が重要です。
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抱っこの際は膝や腰を曲げて体全体で支える
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長時間同じ姿勢を避ける
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コルセットを利用し、腰をサポートする
腰も手首も“道具”と考えて大切に扱うことが、子育てを続けるための秘訣だと実感しています。
まとめ
腱鞘炎は、子育て中の多くの人が直面するトラブルです。
筆者自身、長女の育児では1年半の間に注射を3回経験 しましたが、
次女の育児ではサポーターとコルセットの早期導入で予防できている 状況です。
大切なのは、
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我慢せず早めに病院で診てもらうこと
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サポーターやコルセットで体を守ること
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無理せず休む勇気を持つこと
赤ちゃんの成長は一瞬だからこそ、体を壊してしまうと楽しむ余裕すら奪われてしまいます。
「自分の体を大事にすることは、子どものためでもある」――そう思いながら、どうか無理せず過ごしてくださいね。